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食物アレルギー

食物アレルギーとは1.食べ物を食べる、時だけ起きる現象ではなく、2.皮膚につく3.気道から吸入する4.注射で体内に入る、など多くの経路によって湿疹、咳、嘔吐などのアレルギー症状を起こすことです。難しい言葉でいうと、日本小児アレルギー学会は「食物によって引き起こされる抗原特異的な免疫学的機序を介して生体にとって不利益な症状が惹起される現象」と定義しています。最近は「経皮膚感作」といって、食物が皮膚から体に入り込むほうが口から食べて取り込むよりもアレルギーを発症しやすいとの考え方があります。つまり、私たちの腸は食べ物に対してそれほど敵対せずに受け入れるのに対して(免疫寛容)、皮膚はもともと外界に対して固く門を閉ざしており、偶然、傷んだ皮膚に食べ物がついたりすると食べ物を敵とみなして記憶し、それ以降、その食べ物が体内へ入ってくると排除しようと体がアレルギー反応を起こすというシナリオが考えられています。

日本での食物アレルギー患者さんの数は推定で乳児期:10%、幼児期:5%、学童期:2%との報告があり、大人も学童期と同じくらいと考えられています。原因となる食べ物は、0歳は鶏卵が50~60%、牛乳・小麦と合わせて3品目で全体の80~90%となっています。1歳以降は鶏卵と牛乳の占める割合は減少しますが、学童期では鶏卵、牛乳の代わりに甲殻類(エビ、カニなど)、果物類が問題となります。特に気を付けてほしい食べ物は甲殻類、ソバ、ナッツ類です。これらは治りにくい上に症状が重いためです。具体的な症状は蕁麻疹などの皮膚症状が最も多く、呼吸器症状、粘膜症状、消化器症状など様々な症状を起こします。

診断は詳細な問診の後に血液検査や皮膚プリックテスト、経口負荷試験を行います。最近では「検査は補助的にとらえて食物負荷試験で症状が出た人に確実に対応する」と方向性が変わりつつあります。厳格な除去食を続けることによって逆に食物アレルギーが良くならないことが分かってきたからです。特別な例を除いて世界的に妊娠・授乳中でも抗原性の高い食べ物を普通に摂取するようになりました。除去食の基本は「本当に除去が必要な人に本当に必要なものを除去していく」ことで発育や生活の質を高めなければいけません。園や学校の給食で無用に制限を受ける子は生活の質が障害されるので、きちんと経口負荷試験を含めた検査を行い、実際に症状が出るかどうかを確かめて、出なければ食べてよいということを徹底することが重要です。ただし、経口負荷試験ではアナフィラキシーショックが起きる可能性があるため、試験を行える施設が限られています。そのため、血液検査でアレルギー抗体価が高い場合は一定期間摂取を控えて、半年~1年間隔での血液検査で抗体価が下がっているのを確認してから徐々に摂取して体を慣らしていくのが現実的です。

最近では保育園・幼稚園・学校で食物アレルギーに関する診断書提出が必要になることが多く、学校側がアレルギー患者さんのアレルギー食材を把握したり、症状出現時の対応を理解するために最低限必要なことです。当院でも診断書は発行できますので、いつでもご相談ください。

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